フジCM出稿停止「企業の判断」が間違ってない理由 懸念のあるメディアへの出稿はリスクでしかない

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大手でいえばコカ・コーラ、スターバックス。日本ではホンダなどが同プラットフォームへの出稿を一時とりやめた。新たな広告チャンネルへの出稿検討が加速。これによりFacebookのポリシーは変更を余儀なくされた。

スポンサー企業も、株主のものだ。株主からすれば、懸念のあるメディアに出稿することは企業価値が毀損するように映る。またスポンサー企業のブランディングが陰るとも印象を受ける。

また、SDGs/CSR/ESGの時代のなかで、誤ったメッセージを消費者に与えかねない。もし社会的によろしくない行為によって成立している取引先があるとする。その取引先によって自社が成り立っているとすれば、そもそも自社のビジネスモデルが成り立っていないということである。

真に恐れるは差し替えではなく、広告の無期限停止

今回、フジの件はどうだろうか。

企業の宣伝広告の担当者は良くも悪くも、会社員である。しかも、日本では横並びを美徳とする。「メディア企業の不祥事がありました。『消費者から、なぜスポンサーを続けているのか』って質問されたらどう答えよう。しかも、大手企業が次々とCMを差し止めている」とわかったら、慎重派なスポンサーは同様にCMを差し止める判断をくだすだろう。

そして、フジテレビにとって真に恐ろしいのは、差し替えではない。次の契約タイミングまでに改善が見受けられなかったとスポンサーが判断した場合に、「広告の停止」という措置も十分ありうることだ。

中居正広
中居正広さんが公式サイトに掲載したお詫び文。「当事者以外の者の関与」はないと明言した(画像:本人の公式サイトより)
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