日米の医師試験合格を実現した「白紙勉強法」とは YouTubeで人気『最高の勉強法・効率的な覚え方』

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記憶から引き出す作業をより重視し、インプット中心の勉強から、アウトプットをより重視した勉強に変えてみることが大切だと思います。

筆者が実践した「白紙勉強法」とは?

ここで、私が医学の膨大な知識を覚えなければならない時に使ってきた、そして今でも使う「ブツブツ呟いて教えるフリをしながら書き出す白紙勉強法」を紹介します。

長ったらしい、大そうな名前を付けてみましたが、至ってシンプルな勉強法です。

用意するものは次の3つだけです。

(用意するもの)
▪ 自分の勉強したい情報:英単語帳、学校の教科書、資格試験の参考書、興味のある分野の本、新聞雑誌など
▪ 白紙:要らないノート、使わないプリントの裏など
▪ 書くもの:自分の好きな書き心地のペンや鉛筆

やり方も、至ってシンプルです。

①英単語のリスト、教科書の章や段落、新聞や本など、覚えたい情報をまず読みます。その後、その情報を見ないで、覚えたい内容を、白い紙にできるだけ書き出していきます。

その際のポイントは、元の情報を見ない、つまり記憶の手掛かりがない状態で、 頑張って記憶から内容を引き出すことです。

あとに残すためのノートを書くわけではなく、ただアウトプットするためだけなので、文字を綺麗に書く必要はありません。覚えにくい内容や難しい内容の場合、声に出しながら書くようにします。これは、ある情報をただ黙読するよりも、書き出したり、ブツブツ呟いたり、声に出したりしたほうが記憶に残ることが知られ、プロダクション効果(Production effect)と呼ばれています。

さらに、誰かに教えているフリをしながら、アウトプットすると、より効果は高いと思います。「Learning by teaching(教えることで学ぶ)」、「Teaching is learning(教えることは学ぶことである)」とよく言われるように、誰かに教えることは、実際に情報の整理や記憶の定着を促す効果が確かめられています。

誰かに教える、または教えようとすることで、その学習内容の理解が深まることをプロテジェ効果(Protégé effect)と言います。興味深いことに、実際に誰かに教えなくても、あとで誰かに教えることを前提に勉強すると、学習効果が高まるという研究報告があります。

よく成績の良い生徒が他の生徒に教える光景を見ることがあるかもしれませんが、実はより効果の高い学習をしているのは「教えている側」なのです。

そうしていったん紙にアウトプットし終えたら、次に②、わかっていないこと、忘れていることについて教科書を見直し、情報を確認します。アクティブリコールはそれだけでも効果があるのですが、内容を見直すというフィードバックがあることで、その効果がさらに上がります。

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