日本株、大型連休後はどうなるのか

市場はなお「波乱含み」の展開が続きそう

しかし予想は外れ、連銀は利上げを見送った。その結果、イエレン議長は市場にボラティリティを供給してしまったようだ。

この背景は、次の2点だろう。

1) 最初の利上げが10月か12月かといった、タイミング面での不透明さが残ってしまった。ただ、議長は記者会見でも、年内利上げを示唆したため、単に2~3か月の利上げタイミングのずれにとどまると見込まれ、大した問題ではない。また、そもそも米国経済の基調自体は、利上げ時期にかかわらず堅調と見込まれる。

2) 連銀の声明や議長の記者会見で、中国など新興国に対する懸念が強調され過ぎた。記者会見時の質疑応答で、「新興国経済の悪化が米国の実体経済に影響を与えるまでに、数カ月の時間差があると思うが、その間連銀は、金融政策をどうするかわからないのか」というツッコミを入れられていた。

市場参加者のなかには、中国経済がさらに悪化していくと考える向きも多いだろうから、連銀が、米国内需の堅調さと新興国経済に対する不安の狭間で、自らの言葉に縛られてしまい、先行き身動きがとれなくなる、という恐れが市場に広がってもおかしくない。このため、米国市場は前週末にかけて、株価下落(NYダウは17日に前日比65ドル安、18日は同290ドル安)というツッコミを入れたようだ。

市場の方向性は明るいが、依然ボラも高いままか

日米等主要国の景気持ち直しや企業増益の基調に、悪い変化は出ていない。このため、これまでと同様、国内株式市況は時折下振れを交えながらも、徐々に明るい方向に向かうと予想する。

一方、これまで述べたように、国内株価のボラも、いくばくか低下はしても、高水準にとどまる恐れが強い。十進九退が五進四退くらいになるイメージだろうか。特に今週は、日本が連休中に海外株式市況や為替相場がぶれる可能性や、20(日)のギリシャ総選挙の結果、23(水)の中国の9月製造業業況感指数の発表など、波乱材料も多い。

投資家は、波乱が過ぎるまで我慢を強いられようが、市場の方向性は明るい。悲観視は無用なものの、「陽気で明るい忍耐」が肝要だろう。

一気の国内株式市況の好転は難しく、丹念に研究して有望銘柄を発掘し、地道に拾って辛抱強く待つことが求められる。徳川家康ではないが、重荷を背負って遠き道を行くがごとく、将来の果実を楽しみにしよう。そうしたなか、今週(と言っても24(木)と25(金)の2日しかないが)の日経平均株価は、1万7600~1万8200円を見込む。

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