「失敗は成功のもと」を鵜呑みにしている人の盲点 リスクを「リスクでなくする」ためのプロセス

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④プロセスを改善し続ける

結果を得るための工程が、「A、B、C」の3つあったとします。「A→B→C」の順番でプロセス管理をした結果、「思ったほどの結果が得られなかった」のであれば、順番を入れ替える、工程数を増やすなどして、プロセスを改善します。

⑤プロセスが決まったら、1つ1つ着実に実行する

やるべきことがたくさんあったとしても、できることは1度に1つです。2つ3つ同時進行したり、「1つ飛ばし」で行ってはいけません。1つ1つ着実に実行していきます。

私は、「正しいプロセスに従って淡々とやり続けていけば、必ず結果にたどり着く」と考えています。プロセスがあいまいだと、人は「このまま続けてもいいのか」「どうしてこれをやらなければならないのか」と不安を抱きます。

ですが、「プロセス通りに進めば、必ずゴールに結びつく」という確信があれば、迷うことなく行動できるのです。これが質の向上、さらには時間や手間の短縮に結びつきます。

リスクが「リスクでなくなる」ための準備

プロセス管理では、想定しうるすべてのリスクを洗い出します。リスクとは、「何らかの危険やミスが発生する可能性」のことです。

リスクはあくまでも「可能性」ですから、私は、「可能性をつぶしておけば、その時点でリスクではなくなる」「事前に対策が準備されているリスクは、リスクではない」と考えています。

リスクを予測して適切な準備を整えておけば、実際に問題が起きたとしてもすぐに対処できるので、脅威として認識する必要がなくなります。

私がインプラント手術をするときも、リスクを想定した上で、リスクを回避できる治療方針を考えているため、その時点でリスクはなくなります。リスクは対策を講じることでリスクではなくなるのです。万が一、想定しなかった問題に直面しても、「"想定していない"問題に直面した場合は、こう対処する」と決めておけば、問題を最小限に食い止めることができます。

また、リスクを管理するときは、小さな工程(作業)に分けて管理しましょう。工程を小さく分解することで、「各工程に潜むリスクが明確になる」「リスクの見逃しがなくなる」「適切な回避策、対策が立てられる」ようになります。

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