プロ野球選手「億単位の年俸」でも貯金たまらぬ訳 金融リテラシーが低いアスリートを支える仕組み

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一方で、若くしてビッグマネーを得たアスリートたちの人生は、リスクがいっぱいだ。これまで多くの選手が、豪遊をするなどして短期間で資産を失ってきた。選手の寿命は短いから、気が付けば戦力外になって社会に放り出される。

ある独立リーグ球団の社長は「NPB出身の元選手に監督になってもらうことにして『じゃ、何月何日に来てください』と言うんですが、彼らの多くは自分で航空券やホテルを予約したことがない。『どうすればいいんですか?』と聞かれるけど、これからのことを考えれば、助けるのは彼らのためにならないから『自分でやってください』と突き放すんだ」と語った。

Japan Asset Managementで資産形成をするのは、世間知らずの選手たちに「社会とは、マネーとはこうなっている」と学びの機会を与えることでもあるのだ。

アメリカでのアスリートの資産運用は?

日本では、アスリートの資産運用は、まだあまり浸透していない印象だが、アメリカではそうではない。あるとき、田中大貴氏は東京で、日本人メジャーリーガーと食事をしたが、このときには初対面の女性が同席していたという。

「奥さんではないし、マネージャーさんでもないみたい。でも、信頼されているようで。あとで聞いたら、彼の個人的なバンカーだっていうんですよ。資産運用をすべて任されているんだそうです。メジャーリーガーは扱うお金の桁が違います。個々の選手でも、そういう信頼できる人を傍らに置いておくんだなあ、と感心しました」

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