若い女性は大歓迎! でも練習場通いは必須

漫画家/弘兼憲史

 ゴルフを始めたばかりの女性に、よく「僕が教えてあげるよ」と手を握ったり腰を触ったりして“いやらしい”と言われるオヤジたちがいます。まあ、中にはそれが楽しみでやってるやつもいるかもしれませんが、ゴルフの場合、そもそも口で言っただけじゃわからない複雑なスイングをしなきゃいけない、っていうのがあるんですよね。単純に野球が得意な人は、ゴルフも上手というわけではない。止まっているボールのほうが動いているボールを打つより簡単なように思われますが、野球は、センター前もライト前もレフト前も全部ヒットになるけど、ゴルフはセンター前以外はすべて“OB”になっちゃうわけですから、思ったより難しいんです。だからスイングは、野球のタイミングでも、我流でもまったくダメなんです。

初心者の方には、少なくとも練習場に50回くらいは通って、前に飛ぶようになってからコースに出てほしいですね。それでもいざ本番となると、なかなか思うように飛ばないことが多いんですが(経験談)。だからものすごく愕然とする。「もうこれで間違いない!」と思って行ったらボロンボロンになるわけですから。

練習場と違ってゴルフ場は、ちょっとつま先が上がっていたり、前が下がったり、平らな所はあまりありません。だから少しひざが下がっているだけで空振りになってしまうんです。ボウリング場は、おカネを払えばレーンを借りられて、どんなにスロープレーしようが勝手だけど、ゴルフって次から次へと、ところてんのように押し出されていってるから、ゆっくりプレーしたり、いちいち「キャー♪」と騒いだり、みんなでうだうだ話したりとかしてたら、後ろがすぐ追いついて前が空く。遅延プレーは、プロだとペナルティがつきますからね。決められた時間できっちりやるという条件がついているんです。だからあまりに下手じゃコースに出てはいけないということですね。

僕はコースが初めてという女性と一緒に回るときなどは、時間がかかったら後ろが来ることを考えて早めにピックアップさせます。すると「ヒドイ」とか「私まだ打ちたいのに」とか言われるのですが、そういうわけにはいかない。みんなでゴルフ場を共有して、みんなで一緒に遊んでいるという意識を持たなければいけません。そのためには、ぜひ誰かに練習を見てもらって、ちゃんと打てるようになってからコースに出てください。最近「カワイイ!」と、ファッションからゴルフに入ってくる若い女性も多いですが、それでちゃんとやってくれるのなら大歓迎だけど、人に迷惑をかけるのだけはやめてほしいですね。これは最低限のルールです。もし初心者がどうしてもコースで練習したいなら、ハワイなどの海外に行って、前後誰もいないときにやってほしいものです。

決して文句を言っているわけではありません。ゴルフ好きなオヤジからの“お願い”でした。

漫画家/弘兼憲史(ひろかね・けんし)
山口県出身。早稲田大学法学部卒。松下電器産業(現パナソニック)勤務を経たのち、1974年に漫画家としてデビュー。現在、『島耕作』シリーズ(講談社)、『黄昏流星群』(小学館)を連載するほか、ラジオのパーソナリティとしても活躍中。
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