「低い利益率」を乗り越えたあの名古屋銘菓の勝因 いかにコストをかけずにリピーターを増やしたか

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ただ、「鯱もなか」をよく知らない人にとっては、手に取りづらいデザインなのではないかと思い至りました。中にどんなお菓子が入っているのか、わかりづらいのです。

売店の中でもよく目立つようになった新しいパッケージ

そこで、名古屋城の屋根をイメージした和柄に「鯱もなか」の商品写真が載っている新しいパッケージを作りました。

鯱もなかの逆襲
『鯱もなかの逆襲』(ワン・パブリッシング)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

白を基調とした爽やかなデザインと、包装紙ではなく箱に直接印刷されている点がポイントです。「鯱もなか」の強みであるフォルムをハッキリと見せることで、売店に並ぶたくさんの商品の中でもよく目立つようになったと感じています。

事実、パッケージ変更後の売店での売れ行きは1.5倍以上と、順調に伸びていきました。

なお、本店とオンライン販売分については、従来の金色の包装紙のままにしています。数多くのお土産のなかから「鯱もなか」を選んでもらう必要がある売店の売り場と違って、最初から「鯱もなか」に興味があって店やサイトを訪れているお客様なので、新しいパッケージにする必要性がないからです。

むしろ、「贈答用にちょうどいい」と、格調高い金色の包装紙を喜んでくださる方が多いこともあり、今後も変えずにいこうと考えています。

(続きを読む)異業種交流会で「人脈づくり」満足する人の盲点 ―多数の味方をつくる、鯱もなか流・人脈形成術

古田 憲司 「元祖鯱もなか本店」専務取締役

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ふるた けんじ / Kenji Furuta

「元祖鯱もなか本店」専務取締役。バンドマン、フリーター、商社、不動産業など数々の経歴を経て、老舗和菓子屋の四代目を引き継ぐ。Xを使った独自のマーケティングが得意。常に先を読む、人たらしな策士。著書に『鯱もなかの逆襲』(ワン・パブリッシング)がある。

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