独立の際に知っておくべき最低生活費や税金知識 安易に会社を辞めるとお金に困ることになる

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次に、起業したら今の生活と同じ水準をキープしたいのか、少し贅沢をしたいのなら、どれぐらいアップしたいのかを考えてみます。金額は人によって違うと思いますが、自分が望む生活スタイルなら月30万円ぐらいあればいいと見えてきたら、一つの基準ができます。最低限そこまでは稼ごうと思えたら、リアリティがわくでしょう。

安易に会社を辞めない

ただし、これはあくまで生活費の話です。起業したら今まで会社が負担してくれていたお金も、すべて自分で払わなくてはならなくなります。社会保障費や年金、交通費や接待費などがそれに当たります。これらのお金も売上から差し引くことになります。つまり、毎月入ってきたお金を全部生活費に回せるわけではないのです。

ここで考えていただきたいのは、「それでも起業したいのか」ということです。もしかしたら、このまま本業を続けて、副業として収入を得るほうがいいかもしれません。会社員なら出勤すれば一定の収入を得られますが、起業すると状況によっては収入ゼロになることもあり得ます。必ずしも会社を辞めなくても、会社以外の収入源を自力で確保するのが大事だと思います。

そして、副業で十分な収入を「3カ月以上連続で安定して」得られるようになるまでは、安易に会社を辞めないようにしましょう。たまたまラッキーなことが続いて、1カ月で数十万円を稼げる場合もありますが、それは実力とは言えません。「連続で」「安定して」というのが重要なポイントです。

副業で少し稼げるようになると、「会社を辞めて集中すればもっと稼げるだろう」と、早々に会社を辞めてしまう人もいます(私のことです……)が、それはリスクの高い行為です。

まずは副業で今の生活費を稼げるようになること。より安全策をとるなら、半年ぐらい稼げるようになってから辞めるとリスクを抑えられます。
もし副業で今の生活費を稼ぐのが難しいのなら、そのビジネスでは十分に稼げないと判断できます。

その場合、ビジネスのやり方を変えるか、起業ではなく副業として続けるかなどの軌道修正が必要です。

起業を考えている人は、会社員のうちに融資、税金についての勉強をしておくことを強くおススメします。起業して走り出してからは勉強している時間はあまりないし、融資を受けるならそのタイミングでは遅い場合もあるので、事前に知っておいて損になることはありません。

会社員も所得税、住民税などの税金を納めていますが、給料から天引きされているので、自分がどのくらいの税金を納めているのかを知らない人も多いのではないでしょうか。

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