漫画はリスニングの事例ですが、このように、選択肢から長文の内容を類推することで、文章を読むスピードも格段に上がります。
そしてその際に注意してほしいのは、選択肢の中でも、「動詞」に注目することです。「He stayed in a cheap hotel in London.」という選択肢があったとしましょう。
「in a cheap hotel in London.」の部分は長文の本筋とあまり関係ないことが多く、問題のキーポイントになることも少ないです。重要なのは、彼が「何を」していたのか、という動詞の部分です。
「stayed=泊まった」という動詞さえ読んでおけば、「どこかに彼は泊まったんだな」ということがわかりますよね。どこに泊まったかはわからなくても、これだけ押さえれば、本文のストーリーを追うことができます。このように、動詞を追うだけで時間の短縮を行うことができるのです。
実際の選択肢問題を見てみよう
例えば、この選択肢問題を見てください。これは共通テスト2023年英語リーディングの問題です。
2. Find out more about the performances.
3. Talk to your teacher about your decision.
4. Write your name and explain your choice.
[2023年共通テスト英語R 第一問より抜粋]
いろんなことが書かれていますが、このすべてを読む必要はありません。問題文は「このハンドアウトを読んだ後で、あなたは何をするべきだと言われていますか?」となっています。そして先ほどお話ししたとおり、選択肢の動詞部分にだけ注目して見てみましょう。
1 “Complete” and “hand in” the bottom part. 「(下の部分を)完成させて、提出する」
2 “Find out” more about the performance. 「(講演についてもっと)調べる、探し出す」
3 “Talk” to your teacher about your decision. 「(先生に自分の決定について)話す」
4 “Write” your name and “explain” your choice. 「(名前を)書いて、(選んだものを)説明する」
要するに、「提出するのか、探すのか、話すのか、説明するのか」がわかれば答えが出るわけです。
これらの動詞がどこにあるのかを探していけば、自ずとこの問題の答えは出ます。逆に言えば、それ以外の部分がざっくりとしかわからなくても、読み飛ばしてしまっても、答えが出るわけです。
共通テストの英語リーディングは、年々長文化し、じっくり読むことは難しくなってきています。選択肢から問題の方向性を考えたり、動詞に注目したりすることで、読み飛ばすべきところを読み飛ばす訓練が必要だと言えるのではないでしょうか。
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