48歳で第一子、今や「4児の父」になった男性の日常 習い事に幼稚園、塾講師業…分刻みの毎日を紹介

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後藤さんはよく、ママ友や塾の生徒の保護者たちが「パパは仕事で手一杯で、なかなか子育てに参加できない。もう2人目は諦めた」と言う姿を目にしている。

「結局ママがワンオペになり、本当は2人目、3人目が欲しくても現状が大変すぎて諦めてしまう。社会全体での子育て、特にパパがもっと子育てに参加できるような仕組みを整えないと、子どもはなかなか増えないんじゃないですかね。

私も会社員時代は仕事漬けだったので、現役世代の気持ちもすごくよくわかります。今だからこそ、経済的にも時間的にも余裕を持って子育てができている。社会経験を積んだあとなのでちょっとやそっとじゃ動じないし、自分から情報を取りにいくことや、周りの人の力を借りることの大切さも知っている。

アラフィフからの子育ては、そういった気持ちの面でもプラスに働いています。

とはいえ、子育てをしてみて『仕事のほうがよっぽど楽だな』と感じます(笑)。仕事のスキルと家庭を幸せにするスキルはまったく別物ですよね」

人並外れたバイタリティを持つ後藤さんでも、4人の子育ては周りの理解や協力なしでは成り立たない。後藤さんのような柔軟な働き方や考え方、周囲の力をうまく借りる方法を意識することは、どの世代であっても「仕事と子育ての両立」のカギとなるに違いない。

自分の趣味を見つけることが課題

最後に、後藤さんに「老後」について聞いてみた。

体力勝負の毎日を駆け抜ける後藤さん(写真:後藤さん提供)

「末っ子が成人するころ、私は後期高齢者です。それまで現役で頑張らなきゃと思いますね。今は『この忙しさはいつ終わるんだ、早く卒業したい』と思うこともありますけど、子育ての終わりを想像すると『このかけがえのない時間はもう戻ってこないんだ』と寂しくもある。複雑な気持ちですね。

今は仕事も子育ても楽しいので趣味の必要性は感じないんですけど、子育てが落ち着いた老後に向けて、何か楽しくチャレンジできることを見つけておきたいです」

目まぐるしい日々がいつか愛おしい記憶に変わることを想像しつつ、今日も後藤さんは家族のために分刻みで走り回っている。

宇乃 さや香 フリーライター

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Sayaka Uno

1982年北陸生まれ。大学卒業後、分譲マンション管理会社、フリーペーパー出版社、認知症対応型グループホームでの勤務を経験。妊娠・出産を経てフリーライターとして独立。生き方や価値観のアップデート、軽やかに生きるヒントを模索し、取材を続ける。

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