靴下屋「"キレ気味"投稿で炎上」から得られた学び 過去には同アカウントの投稿が称賛されていたが…

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企業が、SNSを重要な情報発信ツールとして位置付けるようになるにつれ、ガイドラインや運用マニュアルが整備され、企業のマーケティング活動の一環として、ルールに基づいて運用されるようになっていった。

しかしながら、SNSの世界では、企業アカウントであっても「人と人とのコミュニケーション」という側面がある。形式的になり過ぎて、親しみが感じられないものになってしまうと、効果も薄れてしまう。

実際、過去の靴下屋のXでは、中の人が「個人的な意見」を投稿して賞賛を集めたことがある。

2021年に、同アカウントから、「靴下産業が3足1000円での販売デフォルトになったことで、国内工場が壊滅的となり、品質低下を招いた」といった投稿をし、「『最高品質』『こだわり』というお客様の選択肢を担保し続けるのが使命かなと思ってます(これは、私の私見ですが)」と締めくくった。

靴下屋
同じアカウントで、2021年に称賛された投稿(画像:タビオ公式Xより)

多くのXユーザーはこの投稿に共感し、同社の靴下の品質の高さ、耐久性の高さを賞賛する投稿を行った。こうした流れを踏まえて、改めて今回の炎上投稿を読み直すと(既に削除されているが)、同社の企業努力をもってしても、耐久性の高いストッキングをつくるのが難しいということを伝えようとしていたことがうかがえる。

ただ、今回に関しては、それが裏目に出てしまったのだ。

過去には前澤氏もブチ切れて炎上

 投稿が行われた3日後の12月16日、靴下屋の公式Xには、運営会社・タビオの代表取締役名義で「従業員のSNSにおける不適切投稿に関するお詫び」という文書を公開し、「多くの皆さまにご不快な思いをさせてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます」「ソーシャルメディアに関するガイドラインの遵守と社員教育を進め、再発防止に努めてまいります」と謝罪をした。

ルールを守ることは重要なのだが、型にはまった優等生は面白くないし、親しみも湧かない。企業のSNSも同様である。バランスをうまくとって成功させるためには、経験とスキルが必要になる。

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