靴下屋「"キレ気味"投稿で炎上」から得られた学び 過去には同アカウントの投稿が称賛されていたが…
2つめの批判やクレームへの対応だが、現在でも多くの企業が対応を誤って炎上を起こしている。
SNS上には、企業や商品に対する不満や批判が飛び交っている。その中には、不当なものもあれば、正当なものもある。些細なことであれば、スルーしてもよいし、そうしたほうが賢明であることも多い。
しかしながら、日々努力を重ねている企業にとっては看過できないと思うのも理解できるし、不当な意見や誤解は正したい――と思ってしまうのも無理はない。
古い例になるが、2012年、アパレルECサイト「ZOZOTOWN」について、Twitter(現X)に「送料が高い」と投稿したユーザーに、運用会社スタートトゥデイ社の前澤友作社長(当時)が、同社が運営する「ただで商品が届くと思うんじゃねえよ」「お前みたいな感謝のない奴は二度と注文しなくていいわ」などと一喝して炎上した。
炎上しただけにとどまらず、株価も下落し、前澤氏は謝罪を行い、一時期、送料を完全無料化するという対応を行った。
今年、クレーム対応を間違えて炎上した企業
さすがに、ここまで厳しい物言いをする事例は最近では見られなくなってきたが、直近でもいくつか対応を誤った事例は見られる。
1つは、1月に起こったレゴランドの炎上だ。レゴランドへの入場の際に不当な扱いを受けたとする来場者が、Xにその内容を投稿した。それを受けて、社長自らが対応を行ったのだが、DMでのやり取りの内容を公開するなど対応方法に不備があり、さらなる批判を浴びてしまった。
3月には、車いすユーザーがイオンシネマで利用を断られたことをXに投稿し、映画館の運営会社イオンエンターテイメント社が謝罪に追い込まれるという事案があった。なお、本件に関しては、企業側を擁護する意見もあり、賛否両論が巻き起こっている。
企業の窓口に直接連絡が来るのであれば、企業と顧客の間の対応になるが、SNSに投稿されてしまうと、第三者も巻き込んで炎上してしまうこともある。
炎上を避けるために、「火消し」をしようと思って行動したつもりが、トラブルが起きていることをさらに広く知らしめてしまったり、炎上を加速させてしまったりすることも少なくない。
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