西武・東武・JR集結「小江戸川越」どの路線で行く? 各社が通勤通学・観光両面の需要取り込み競う

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川越駅 JR川越線・八高線八王子行き
川越駅を出るJR川越線・八高線八王子行き(筆者撮影)

東京のターミナル駅まで約30分という利便性を持ち、人口約35万人のベッドタウンでありながら、「小江戸」と呼ばれ年間700万人以上が訪れる観光地でもある埼玉県川越市は、首都圏の都市の中でも独特の存在と言えるだろう。

その歴史は古く、平安時代に喜多院(川越大師)が創建され、河越氏が河越荘という領地を開いたことなどから栄え始め、室町時代には川越城、江戸時代には時の鐘が建てられた。蔵造りのまちなみは、明治時代の大火で耐火建築が求められたことが発端と言われる。

古くからの鉄道の要衝

交通は室町時代に江戸城と川越城を結ぶ川越街道の原型が作られ、江戸時代には市中心部の東側を流れる新河岸川で舟運が始まり、この地で栽培されたサツマイモが江戸に運ばれ、人気になったという。簡単に歴史を振り返っただけでも、小江戸と呼ばれる理由が理解できるのではないだろうか。

そして明治時代に入ると、鉄道の乗り入れが始まる。

【写真】1965年当時の西武新宿線・本川越駅の様子。それから60年後の現在、JRと東武鉄道、西武鉄道の3社が乗り入れる川越の街は平日も多くの観光客でにぎわう
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