アジア平和のカギはインドと日本の連携--ブラーマ・チェラニー インド政策研究センター教授

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中国の経済的、外交的、軍事的な興隆がアジアに力の不均衡をもたらしている。先頃、日本の野田佳彦首相がインド訪問を終えたことで、日印両国の関係が強固になった。両国にとっての次なる課題は、両国関係に具体的で戦略的な内容を付加することだ。

今後のアジアのパワーバランスは主として東アジアとインド洋で起きる出来事で決まる。日本とインドはより広範なインド・太平洋地域でも、安定の維持と死活的なシーレーンの保護で重要な役割を担っている。日本やインドのような民主主義の海洋国家が、アジアに、安定的かつ自由でルールに基づいた秩序を構築するために協力しなければならない。昨年11月に、インドのシン首相が東アジア首脳会議(EAS)で語ったように、アジアの持続的な発展は自動的に確約されたものではなく、「協力的な構造の進展に懸かっている」のだ。

エネルギー資源に乏しく、ペルシャ湾からの原油輸入に大きく依存する日本とインドは、エネルギー供給と同輸送ルートに対する支配権を確立しようとする重商主義的な動きを深刻に懸念している。航海の自由を確保し、安全で合法的な海域を維持することは、両国の安全保障と経済的繁栄のために不可欠だ。だからこそ両国は2012年から海空の合同軍事演習を実施することで合意した。これは、共通の価値を強調することから、共通の利益を守ろうとすることへのシフトの表れである。

実際、両国の混乱した国内政治や相次ぐスキャンダルにもかかわらず、日印関係はアジアにおける2国間関係としては最も急速に発展している。両国が06年に「戦略的グローバルパートナーシップ」を表明して以来、政治・経済的な関係は著しく深まっている。

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