無人駅なのに駅員がいる「簡易委託駅」誕生秘話 「石破首相の父」提案きっかけ?鳥取から全国に
鉄道の駅は駅員配置の有無によって「有人駅」と「無人駅」に分けられる。基本的には都市部の鉄道など利用者の多い駅なら駅員のいる有人駅。ローカル線や山間部の小駅など利用者が少ないところは駅員のいない無人駅が多い。
ところが利用者が少ないはずの小駅に降りてみると、駅舎の切符売場に「駅員」が鎮座していることがある。しかもその「駅員」は鉄道会社の制服を着用しておらず、カジュアルな私服で切符を売っていることが多い。
無人化回避へ「石破首相の父」の提案
このような駅は「簡易委託駅」と呼ばれている。正式には無人駅の扱いだが、切符の販売業務に限定して外部に委託している。列車の運行にかかわる業務や集改札の業務は原則的には行っていない。委託先は駅近くに住む個人や地元の民間企業、自治体などさまざま。常駐者がいない無人駅でも、駅前の商店が切符を販売している簡易委託もある。
JRの前身である国鉄の場合、簡易委託駅の制度を導入したのは半世紀以上前の1970年のこと。そのきっかけとなった人物は、当時の鳥取県知事だった石破二朗とみられる。鉄道マニアとしても知られる現首相・石破茂の父だ。
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