ドコモ通信網、進化する「24時間監視」の最前線 AI予兆検知で故障防ぐ、能登の教訓を活かす

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
NTTドコモ ネットワークオペレーションセンター
NTTドコモの携帯電話網の中核、ネットワークオペレーションセンター(筆者撮影)
この記事の画像を見る(11枚)

スマートフォンの画面をタップするたび、私たちは意識することなく通信インフラを使っている。料金支払いやチケット予約、行政手続きまで、通信はすでにライフラインの一つだ。その「当たり前」を支えているのが、24時間365日のネットワーク監視体制である。

AIが支える24時間監視

NTTドコモのネットワークオペレーションセンター。東京・品川と大阪の2拠点で、全国の通信設備を監視している。監視対象は約120万台。基地局から通信制御装置、インターネット接続サービス「spモード」のサーバーまで、あらゆる通信設備が対象だ。

「全国で約2000名体制を敷いています」と、サービスオペレーション部長の小川将海氏は説明する。内訳は監視センターに550名、現地保守に1200名、バックヤードに480名。3つの部隊が連携してネットワークの安定運用を担う。

小川将海
NTTドコモ ネットワーク本部 サービスオペレーション部長の小川将海氏(筆者撮影)

従来の監視は、装置から送られる異常アラートが基本だった。しかし、ネットワークの複雑化に伴い、単純な機器の故障以外の異常も増えている。そこでドコモは2020年からAIを活用した監視を本格導入。通信量やログデータの学習を通じて、異常の予兆を検知し、故障が起きる前の予防的な対処を可能にした。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事