自衛隊のコスト、航空機や戦車、艦艇などを開発・製造する防衛産業の実態とは

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2011年3月に発生した東日本大震災をきっかけに、自衛隊の存在感が急浮上している。最大10万人を超える態勢で救助活動や復興支援を行う献身ぶりに、国民、特に被災地の住民は頼もしく思ったに違いない。

とはいえ、国民はこれまで、自衛隊について思い、考えたことがどれほどあっただろうか。自衛隊員は何人いて、どれくらいの予算が使われ、戦車や艦艇、航空機といった装備がどうつくられ、彼らがどう使っているのか。それを支えるのは税金だが、これまで一度でも真剣に考えたことがあっただろうか。

自衛隊は「合憲」か「違憲」かといった、憲法議論はここではしない。ただ、現実に存在する自衛隊を取り巻く経済活動にはどのようなものがあり、現状はどうなのか。『週刊東洋経済』2012年1月21日号は、それを明らかにしようと試みた。

日本の「防衛産業」にとって、顧客はただ一つ、防衛省・自衛隊だ。装備は自国防衛のため、また日本製の武器で他国を傷つけることがあってはならないとする考え方に基づいた「武器輸出三原則」で、輸出が禁じられているためだ。

防衛予算の規模は、半分近くは隊員たちの人件費といった固定費が占め、装備品の購入といった物件費は2・5兆円程度。この中から、護衛艦や航空機をはじめ、自衛隊員が使う装備品の購入に使われる。

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