「妻が死んでくれた」と動画配信した67歳の暮らし 今の自由は妻と過ごした時間があったからこそ

✎ 1〜 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 9 ✎ 10
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「老後には有り余る時間と自由がある。足りないのはお金だけ」と語るぺこりーのさんは、妻亡き後のひとり暮らしの日常をYouTubeを通じて発信している。彼はいわゆるYouTuberとして、時には年金額を凌ぐ収入を得ているのだ。

ぺこりーのさん
ぺこりーのさん/さまざまな会社の役員を務め、60歳の定年を迎えた後、妻との死別でひとり暮らしになった。現在はフリーのコンサルタント兼YouTuber。登録者数7.51万人の登録者がいる『年金一人暮らしのぺこりーの』を運営するほか、著書に『妻より長生きしてしまいまして。』がある(撮影:大澤誠)

「料理をしてるだけ、酒を飲んでるだけの動画に自分の言葉を乗せているのですが、驚いたことにどんどん再生回数が伸びていくんですよ。最初は『モノは試し』という意識だったのが、すぐに『これ、いけるかも』に変わりました」(ぺこりーのさん 以下の発言すべて)

築40年の賃貸「秘密基地」から発信

築40年の賃貸マンションを「秘密基地」と呼ぶ彼の日常も、視聴者には大きな共感を呼んだ。

「ひとり暮らしをするようになって、家族で住んでいた家から、このマンションに転居しました。部屋は広くないけれど、自分が好きなことをするには十分。料理をしたり、布団にごろっと横になって酒を飲んだり。そんな時間を動画にして、多くの人がそれを見てくれるなんて、贅沢ですよね」

世田谷区のなかでも小さな駅の前に建つマンションは、スーパーへもアクセスが良い。築40年だけあって古い建物だが、2DKの部屋には動物をモチーフにした絵画が飾られ、カラフルで明るい雰囲気だ。

飾った絵画
知り合いの画家の作品を気に入って一括購入。何枚も同じ画家の作品をつなげることで統一感とリズムが出る(撮影:大澤誠)

「絵は全部で15万円で知り合いの画家から買いました。飲み屋で会話した流れで『俺が全部買うよ』ってね。こうやって並べると統一感があっていいでしょう。あとはオープン収納にカラフルな日用品を並べて、インテリアのアクセントにしています。缶や瓶も統一感をもたせると、並べているだけでもかわいいんです」

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事