北海道にホテルを作りまくる「通販会社」の"狙い" カタログ通販ベルーナが今やホテルで260億

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ベルーナの社長を務める安野清さんに尋ねると、国内に所有するリゾートホテルは、「旅館のおもてなしとホテルのきちんと感、その中間の位置づけ」だという。心なしか、同社の親しみやすいカタログのイメージを彷彿とさせる。

一方、ベルーナが「都市型ホテル」と定義する施設は、ビジネスホテルに大浴場、バー、レストランなどを充実させて少しグレードアップしたデザイナーズホテルを指すそうだ。

国内に8軒、コロンボに1軒ある「グランベルホテル」をメインブランドに位置づけている。海外に持つリゾートホテル3施設は、「ラグジュアリーブランド」という位置づけだ。 

世界遺産を要するスリランカの観光都市 ゴールに建つベルーナのリゾートホテル、Le Grand Galle(写真:グランベルホテルグループ提供) 

平均客室単価は2024年9月現在で、都市型ホテルは平均1万8000円、リゾートは一人当たりの換算で1万2000、1万3000円~3万円。客室に露天風呂が付いていたり、面積が広い部屋なら3万5000円程度まで上がることもあるという。

利益面で大きく会社を牽引

ホテル業界紙『月刊ホテレス』のホテル客室稼働率調査によると、2024年9月の全国の平均客室単価は1万3907円。コロナ禍の落ち込みなど外的要因に左右されることもあるそうだが、基本は平均か、それより高めで推移しているということだ。 

大阪グランベルホテル
ビジネス街である北久宝寺町に位置する、大阪グランベルホテルのナチュラルなロビー空間(写真:グランベルホテルグループ提供) 

売上高も好調で、ホテル、賃貸、発電所とプロパティ事業を合わせて前期320億円、うち8割をホテルが占めている。営業利益は42億円。2023年3月期はプロパティ事業の売上高が208億円、営業利益13億円だったことを考えると、恐ろしい伸び率だ。

さらに今期は、売上高366億円、営業利益53億円を見込んでいる。2025年4月には札幌に605室、7月には小樽に159室のホテルを開業する計画だ。2024年12月には、定山渓ビューホテルの2フロアをエグゼクティブフロアにする大改装も予定。その増収も反映されての数値である。 

2024年12月にエグゼクティブフロアが誕生する、定山渓ビューホテル(写真:グランベルホテルグループ提供) 
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