中国新興EV「理想汽車」、失速克服に確かな手応え 初のBEV失敗を糧に、7~9月期の業績が大幅改善

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理想汽車は3車種のBEVの発売を延期したため、2024年内は新型車の投入がない。だが、同社は10~12月期の好調維持に自信を深めている。

中国メーカーのEVは機能のスマート化を競っている。写真は理想汽車の「L6」のスマートコックピット(同社ウェブサイトより)

10~12月期の販売台数について、理想汽車は16万~17万台という見通しを示した。これは前年同期比21~29%の増加に相当する。また、通期の販売台数は下方修正後の目標にほぼ合致する50万2000~51万2000台と予想している。

高級車カテゴリーで存在感

「中国の乗用車市場では、7~9月期の総販売台数に占めるEVとPHV(プラグインハイブリッド車)の比率が50%を超えた。今や消費者にとって(エンジン車よりも)主流の選択だ」

理想汽車の創業者兼CEO(最高経営責任者)の李想氏は決算説明会でそう述べ、先行きに楽観的な見方を示した。

本記事は「財新」の提供記事です。この連載の一覧はこちら

「メーカー希望価格が20万元(約429万円)以上のEVとPHVのカテゴリーで、わが社は7~9月期に17.3%の市場シェアを獲得し、前年同期より3.1ポイント向上させた。このカテゴリーでは上位3社の車種に人気が集中しており、合計の市場シェアは50%を超える。われわれの販売実績は、すでに多くの高級車ブランドを上回っている」(李CEO)

とはいえ、理想汽車が市場での存在感をさらに高めるためには、投入を延期したBEVを成功に導く必要がある。「2025年の発売後には、20万元以上のカテゴリーで25%のシェアを取りたい」。李氏はBEVへの再挑戦についてそう語り、実現への意欲をにじませた。

(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は11月1日

財新 Biz&Tech

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