身寄りなし76歳が「孤独死」を覚悟した凄絶背景 単身世帯4割、誰もが「孤独難民」になりうる
今は健康で家族がいる人でも、いざ入院したときに「お金を下ろしてきて」と頼める人は家族以外に何人いるだろうか。
内閣府が日本と米国、ドイツ、スウェーデンを比較した調査によると、日本の高齢男性は「親しい友人がいない」と答えた人が4割で最多だった。同調査で、日本の高齢者は、家族以外に頼れる人として「友人」「近所の人」と回答した人がそれぞれ約15%で、最も低かった。
妹捜しを諦めたときに
孤独に付け込む犯罪も起きている。都内の教育機関で働く康夫(仮名、50代)は昨年12月、「国際ロマンス詐欺」の被害に遭った。これは、SNSなどで出会った外国人を名乗る者が、好意を抱かせて金銭をだまし取る詐欺だ。
きっかけは、フェイスブックの友達申請だった。相手は「キャサリン・ローランド」と名乗る女性。米軍の軍医としてシリアの米軍基地に勤務しているという。テロリスト集団と戦って負傷した兵士が運ばれている様子だという写真も送られてきた。危険な地から一刻も早く逃れたいという。
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