メトロ上場で注目、鉄道「株主優待」おトクなのは? 乗車券や割引券、JR4社と大手私鉄15社を比較

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JR上場4社や大手私鉄各社の株主優待は、1単元(100株)で受けられる会社が大半だが、東京メトロと同様にそれ以上必要な会社もある。名古屋鉄道と京阪HD、南海電気鉄道は200株から、JR東海と小田急電鉄は500株からとなっている。

最低限の株数でどのような株主優待、とくに鉄道利用に関する優待が受けられるのか。大手私鉄各社から見てみよう。

まずは100株で優待が受けられる各社から。たとえば東急は、100株で年2回、電車・東急バス全線きっぷ2枚(年間4枚)が発行され、このほかに東急百貨店・東急ストア・東急ホテルズの優待券がもらえる。100株だと18万円程度。沿線の人に買ってもらうことを強く意識しているといえそうだ。

京王電鉄、相鉄ホールディングス、阪急阪神ホールディングス、西日本鉄道も、100株だと年2回、それぞれ2枚の乗車証(阪急阪神HDは乗車2回分のカード、阪急電鉄・阪神電鉄両方で使える)が発行される。西武ホールディングス、東武鉄道、京成電鉄、京浜急行電鉄は年1回だ。

もらえる枚数が多いのは近鉄グループホールディングスで、延長約500kmにおよぶ近鉄全線で使える「近畿日本鉄道線沿線招待乗車券」が年2回、それぞれ4枚(年間8枚)発行される。鉄道に加えてバスでも使えるのは東急のほか、西武、京急、西鉄の各社だ。京成と相鉄は、100株だとグループ施設の優待券などはない。

関東私鉄5社並び
左から東京メトロ・東急・相鉄・東武・西武の車両。株主優待制度は各社でさまざまだ(撮影:尾形文繁)

充実の大手私鉄、JRは「渋め」

最低200株必要なのは東京メトロ、名古屋鉄道、京阪ホールディングス、南海電気鉄道。名鉄は「株主優待乗車証」の発行は600株以上だが、200株以上で年1回発行される株主優待券に「株主招待乗車証」が4枚ついているため、実質的に200株で年間4枚、名鉄全線で1枚につき片道1回使える乗車証が手に入る。

京阪HDは、年2回の全線優待乗車券3枚に加え、諸施設の株主優待カードや「ひらかたパーク」招待券、百貨店の優待券がある。南海は6回使える乗車カードが年間2枚。同社は鉄道の優待は200株以上だが、グループ施設などの「株主ご優待チケット」は100株以上でもらえるのが特徴だ。

大手私鉄の中で最低株数がもっとも多いのは小田急電鉄で、500株以上となる。500株の場合は年に2回、電車全線優待乗車証4枚、百貨店やスーパー、ホテルの割引券、飲食その他のサービスが割引となる優待券が発行される。500株は78万円程度だ。

小田急 GSE
小田急電鉄の特急ロマンスカー70000形GSE。小田急は株主優待を受けるために必要な最低株数が大手私鉄でもっとも多い(編集部撮影)
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