「フロンクス」対「WR-V」インド生産SUV徹底比較 手頃な価格設定と扱いやすいサイズ感が魅力的

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どちらも水冷直列4気筒エンジンながら、排気量はWR-Vが1496ccなのに対し、フロンクスはやや少ない1460cc。そのぶん、パワーなどはWR-Vのほうが多少高く、最高出力87kW(118PS)/6600rpm、最大トルク142N・m(14.5kgf・m)/4300rpmを発揮する。一方、フロンクスは、2WD車で最高出力74kW(101PS)/6000rpm、最大トルク135N・m(13.8kgf・m)/4400rpm、4WD車は最高出力73kW(99PS)/6000rpm、最大トルク134N・m(13.7kgf・m)/4400rpmだ。

ただし、フロンクスは、発進時や加速時にエンジンの動力を電動モーターがアシストするマイルドハイブリッドシステムを採用している。電動モーターのスペックは、最高出力2.3kW(3.1PS)/800~1500rpm、最大トルク60N・m(6.1kgf・m)/100rpmだ。フロンクスには、こうした電動モーターのアシスト機能があるためか、両モデルを実際に乗り比べた感じでは、エンジンのスペック的な差はさほど感じられず、加速感などはほぼ互角だと思えた。

トランスミッションの差が乗り味を変える

フロンクスのパドルシフト
フロンクスのパドルシフト(写真:スズキ)

ただし、採用するトランスミッションにより、両モデルの乗り味には違いも感じられた。WR-VがCVT(無段変速オートマチック)なのに対し、フロンクスはスポーツカーなどにも採用される有段ギア仕様の6速ATだからだ。とくに、フロンクスでは、パドルシフトを使いマニュアル操作をする際、ATらしい変速ショックをやや感じるが、それが逆にリニアな印象を受け、自分でクルマを操っている感覚を味わえた。

WR-Vにもパドルシフトが設定されているが、CVTなので、AT車のフィールとは少し異なる。減速度がスムーズすぎるとでもいうのだろうか、やや味気ない感じなのだ。このあたりは、ちょっとマニアックかもしれないが、スポーツモデルなどが好きなユーザーにとって、より走りが楽しそうなのはフロンクスのほうではないかと感じた。

スノーモードの作動イメージ
スノーモードの作動イメージ(写真:スズキ)

フロンクスでは、ほかにも、WR-Vに設定のない4WD車もあり、路面状況に応じて選択できる走行モードも用意する。雪道での発進などに対応する「スノーモード」、滑りやすい路面でのスリップを防止する「グリップコントロール」、急な下り坂で加速を抑制する「ヒルディセントコントロール」といった3モードを採用。より幅広い走行シーンで高い安心感を提供する点でも、フロンクスのほうが上だといえる。

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