北朝鮮軍に"頼る"ロシアの姿勢が激変した事情 ついに交戦開始、北朝鮮側が得るものは?
「北朝鮮軍の一部をクルスクに派遣することで、ロシア軍司令部はウクライナ東部で進行中の攻撃作戦を支援するためと、北部と南部での防衛活動を維持するために、ロシア軍の人員をウクライナに再配分することができる」と、アメリカを拠点とする戦争研究所は北朝鮮の作戦について分析している。
北朝鮮軍には正規の歩兵も含まれている可能性があり、その一部はロシア軍の制服を着ているとされ、犠牲者の多い正面攻撃で手薄になったロシア軍を補うために使われている。
「勝利の日までロシアの同志と…」
ロシア領土の防衛に重点を置くことで、北朝鮮とロシアは、外国の侵略から条約上の同盟国を守るために来ただけだと主張することができる。これまでのところ、北朝鮮政府は軍の派遣を公式には発表していない。
しかし、先週モスクワを訪問した北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は、「無敵の軍事的同志関係という新たなレベルにまで関係性が高まっている」と語った。 彼女は「神聖な闘いにおける偉大な勝利」を予言し、「勝利の日まで、われわれはロシアの同志とともに断固として立ち上がる」と誓った。
北朝鮮とロシアの軍事的軸が深まっていることを示す証拠は、ここ数カ月で増え続けており、ウクライナのみならず、韓国そして日本政府までが警戒を強めている。
大量の武器と弾薬の輸送に続いて、ロシアの戦争活動に参加するために軍隊を派遣するという北朝鮮政府の決定は、昨年6月にロシアのウラジーミル・プーチン大統領が北朝鮮を訪問した際に結ばれた安全保障同盟からの流れだ。
さらに興味をそそるのは、プーチン政権が見返りとして金正恩政権に何を提供したか、という話である。
決定的な証拠は少ないが、ロシアが核不拡散と核使用の回避という長年の公約を放棄したと結論づける理由はある。韓国とアメリカの国防情報専門家は現在、北朝鮮が「華城19号」として設計した、より射程が長く大型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の新型発射実験について、ロシアの技術支援の証拠がないか調べている。これまでのところ、ロシアの関与を示すものはない。
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