一方で、それ以降のビジネスパーソンにとっては、もちろん知的インプットの時間はビジネスパーソンとして当然大切だが、仕事においてはよりアウトプットに比重を置くべきだし、よいアウトプットを出すためにも睡眠時間の確保を含めた体調管理も重要だし、家族との時間の共有や今後の長い人生を実りあるものにするための趣味や教養のための時間確保も大切になってくる。
言い換えると、30代前半までは優先順位を下げていた、生活維持のための時間と人生のクオリティーを上げるための時間の優先順位を高め、一方で知的インプットのための時間の比重を下げる、という事になろう。
長い人生において、そのようにして最終的にワークライフバランスを取る、という考え方である。
仕事が中途半端だと、最適なバランスにはならない
仕事をしなくても生きていけるという恵まれたヒトはほぼいないだろうし、大半のヒトは仕事とはほぼ一生の付き合いになるだろう。
そう考えると、仕事、つまりワークの部分がいつまで経っても中途半端では人生における最適なバランスなんて考えられないのだ。
仕事が中途半端だといつまで経ってもその部分における効率化を図ることができず、効率化できないから時間を投入するしかいけなくなり、時間を仕事に大量に投入しないといけないから、他の事をする余裕がどんどんなくなり、人生におけるバランスがいつまでも悪い、という状態になってしまう。
だからこそビジネスパーソンとしての修業期間である30代前半まで、頭も柔らかく、体力気力もあるこの時期においては知的インプットを極限まで増やす必要があるのだ。
この年齢における知的インプットが多ければ多いほど、のちに自分が仕事において出せるアウトプットの質も量も増えるというものだ。
将来キャリアにおいて大きくジャンプできるように、仕事における足腰を鍛えるための期間という事だ。
したがって、この年齢のビジネスパーソンとしては、如何に目標達成のための時間を増やすか、が重要になってくる。
言い換えると、そのほかの時間である、生活維持のための時間と人生のクオリティーを上げるための時間をいかに削減できかが勝負であるとも言える。
私自身の例で言うと、この年齢の時には睡眠は「多くて」1日3時間だったし、趣味のための時間なんぞ1カ月にちょっとあればよいほう、という感じであった。
知的インプットの時間を確保し増やす、という事が最重要課題であるわけだから、当然通勤時に電車に乗っている最中や、風呂につかりながらの勉強などは初歩的な事としてやるのは当然だ。
ちなみに今はスマホを使って、という勉強方法が成り立つが、当時はそんな便利なものはなかったので、大きめの参考書は縮小コピーして満員電車においても周りの迷惑にならない範囲の手元で開いて勉強、なんて涙ぐましい工夫をしたりしていたものだ。
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