「サブウェイ」なぜワタミに?利点3つ考えてみた 「オーダーが難しい」問題は改善できるのか

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一方で、ワタミが展開するブランドは40代以上の層に強い。そもそも居酒屋の「和民」が1992年に誕生してから30年以上。「居酒屋新御三家」と呼ばれ、興盛を極めた2000年代前半に、和民を利用していた大学生たちも30代以上になっている。業界売上高シェア1位を誇る宅食もターゲットは高齢者であり、サブウェイとは大きく客層が異なる。

今後、ワタミが展開する事業からサブウェイに、どのように送客するかの具体的な施策も出てくるだろう。和民を利用した人へのサブウェイのクーポンの配布や、ブランドを横断したメニューの提案など、さまざまな方法が考えられるが、これまでアプローチが難しかった層にリーチできるだけでも相乗効果は大きい。

そもそも限られたターゲットの中でも、サブウェイが178を超えるまで店舗を拡大できたのはすごいことである。ファストフードチェーンの中でも「ロッテリア」「バーガーキング」に次いで6位につけるなど、その存在感も大きい。ワタミの子会社になったことで、一気に上のチェーン店を抜き去る可能性も十分にある。

「オーダーの難しさ」をどうするか

2.デジタルツールの活用

ただ、客層が広がっても、利用し続けてもらえないと、店舗の拡大が難しいのも事実だ。サブウェイの客層が、これまで主に20、30代に限られていたのは、そのオーダーの難しさが1つの要因になっていたといってもいい。

サブウェイではオーダー時に、パンの種類や野菜、トッピング、ドレッシングなど、選ばないといけないことが多い。その複雑なオーダースタイルから、何をどのような基準で選んでいいのか分からずに戸惑ってしまうお客の姿も目立つ。

サブウェイのオーダーシステムは複雑?(写真:編集部撮影)

そうした点をサブウェイも課題に感じていて、近年ではアプリによる事前オーダーや、セルフオーダーシステムの導入した新しい時代にあった店づくりを、「フレッシュ・フォワード」というコンセプトで進めているが、まだ全店舗の10%にも満たない。実際、SNS上では、もっと導入を進めてほしいという声は大きい。

(写真:サブウェイのホームページより)
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