「"自死遺族"の苦しみ」24歳アイドル、告白の真相 椿野ゆうこさん物語(後編)

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「SNSでも受験のことを毎回報告していて、落ちたときもファンのみんながずっと励まして応援してくれていて、それが本当に力になりましたね。もちろん両親にも報告しました。父にもようやく合格を伝えることができて嬉しかったですね」

誰よりも楽しみに応援してくれていた父との約束をようやく果たせた。そして何よりもアイドルと受験勉強の両立を有言実行した。

試験合格はもちろん、自死遺族としての悲しみをひとつ乗り越えられた、そんな気がした。

椿野ゆうこ
コロナ禍での大学生活だったがオンライン授業はアイドルと両立するうえでプラスの側面もあった(写真:今井康一)

「気象予報士の椿野ゆうこです!」

「気象予報士の椿野ゆうこです! よろしくお願いします!」

2024年10月、椿野ゆうこはTOKYO MXの情報番組『おはリナ!』で本格的に気象キャスターとしてのキャリアもスタートさせた。

現役のライブアイドルとしての気象予報士の誕生である。いわゆる2足のわらじをはいたわけだ。

「まずはキャスターとして一人前になりたいですね。語彙を増やしたり、わかりやすい解説ができるようになりたいですね。それにアイドルで培ってきたことを気象キャスターとして活かせると思うんです」

アイドルとしてはステージで歌い、踊り、笑顔でファンの声援にこたえる。片や気象キャスターとしてはそのアイドルスマイルはもちろん、幼い頃より培ってきた天気に関する知識をもとに、しっかりと気象予報士として解説する。

アイドルか気象キャスターかどちらかではなく、このどちらでもあるわけだ。

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