「公団ウォーカー」管理人が選ぶ全国の"推し団地" 神代団地を散歩しながら「面白ポイント」探し

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

居室ももちろんですが、最近は共用部のリニューアルもされているのだとか。

「たとえば築古の団地は、階段がなくて悩ましいものですが、最近はエレベーターを増設している団地もあるんです。ここ神代団地にもエレベーター付きの棟がありますよ」とのこと。

「東京の多摩エリアだと、例えば町田市にある鶴川団地や、多摩市にある多摩ニュータウン永山団地にも付いています」(照井さん)

外観
四角く飛び出た長方形の箱が増設したエレベーター。既存の建物の踊り場で連結されており、隔階にしか止まらない(写真撮影/片山貴博)
エレベーター乗り場
階段から見たエレベーター乗り場の様子。実際には結節部(階段の踊り場部分)に着くので、例えば3階に行きたい場合は、2階から3階に上る階段の踊り場部分に到着し、残り半階分の階段を上る必要がある(写真撮影/片山貴博)

「ここにあるのがダストシュートボックスの跡ですね。ダストシュートは便利だったんですよ。ここからゴミを投げ入れると、階下までシューっと落ち、集積されて、ごみ収集の人がまとめて持っていくという仕組みです。便利な設備ではありますが、神代団地では衛生上の懸念から、ほとんど使われることがなく封鎖されたそうです」(照井さん)

ダストシュート
全国的にほとんど使われることがなくなったダストシュート。階段の横についたゴミ入れから、煙突を辿って、グレーの扉のところにゴミが落ちてくる。ごみ収集業者は扉を開いてゴミを回収(写真撮影/片山貴博)

今もなおダストシュート機能が健在する団地もあるそうですが、清掃の大変さや分別収集などの近年の流れもあり、ほとんどがその役目を終えています。そういう昔の設備の名残を探すのも面白いかもしれません。

豊かなオープンスペース

歩いているとそこかしこにあるのが公園や遊具などの憩いのスペース。今や街の中で縮小傾向にある公園ですが、神代団地の中には設備更新された遊具や、ベンチ、憩いのスペースにあふれています。

遊具
手入れされた遊具。照井さん曰く、随時更新されているのだとか(写真撮影/片山貴博)
ベンチ
随所にベンチがあり、この日も近所のママさんやお年寄りが暑い中でも集っていた(写真撮影/片山貴博)

「団地は、こうした休憩スペースにゆとりを持たせる計画を立てているのと、遊具がとても充実しています。神代団地には、通称・すりばち公園や、壁打ちボードもたくさんあるんです。今の時代ではなかなかつくれない豊かなオープンスペースがあるのは団地ならでは、ですよね」(照井さん)

壁打ちボード
なかなかお目にかかることのない壁打ちボード。テニスや野球、サッカーなどで活用されている(写真撮影/片山貴博)
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事