サムティにTOB、投資ファンドが1000億円規模 成立後に非公開化、売却益から安定収益に軸足

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

サムティHDを買収する予定のヒルハウスは、イェール大学基金からの出資を受けて2005年に設立された投資ファンドだ。プライベートエクイティーや不動産、プライベートクレジットなど、幅広いオルタナティブ資産への投資を手がける。

アメリカやアジアなど世界各地に投資し、2021年にはオランダのヘルスケア大手・フィリップスの家電事業を約4800億円で買収した。日本には2009年に投資を開始し、今年9月には飲食店システムを手がけるダイニーにリード投資家として出資した。

ヒルハウスのホームページ
ヒルハウスは世界18カ国以上に展開している(画像:ヒルハウスのホームページ)

不動産業界においては2017年に、共同投資家とともにシンガポールの物流施設デベロッパーのGLPを約1兆3000億円で買収するなど、計35億ドル以上の投資実績がある。サムティHDについても、不動産ファンドの組成やM&Aによる収益拡大を検討しているようだ。

足元では上場企業へのTOBが増えている。短期的利益の追求や株主還元を求められる風潮に嫌気が差し、非公開化を選択する企業は今後も増える可能性がある。

一井 純 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いちい じゅん / Jun Ichii

建設、不動産業の取材を経て現在は金融業界担当。銀行、信託、ファンド、金融行政などを取材。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事