「同意なき」に慎重だった証券会社が方針転換。企業買収支援もついに本格化へ。
経営陣の同意を得ないままTOB(株式公開買い付け)などを行う「同意なき買収」が急増。現場では、かつての“乗っ取り”を彷彿とさせるような、血で血を洗う壮絶な闘いが繰り広げられている。『週刊東洋経済』6月29日号の第1特集は「仁義なき企業買収」だ。
「同意なきTOB(株式公開買い付け)に参戦することを表明したかったのではないか」
こう語るのは大手証券会社の幹部。みずほ証券が「同意なきTOB」のファイナンシャル・アドバイザー(FA)就任を公表したことに、「メッセージが込められている」と話す。
2024年3月21日、物流会社のAZ-COM丸和ホールディングス(HD)は、同業のC&FロジHDに対して同意なきTOBを実施すると表明した。経済産業省が23年8月に「企業買収における行動指針」を発表後、初の同意なきTOBとして注目を集めたが、金融関係者がそれ以上に注目した箇所がある。
それは「FA」および「TOB代理人」として、丸和HDの主幹事であるみずほ証券の名前がプレスリリースに書かれていたことだ。
慎重な姿勢を貫いてきた
メガバンクグループの証券会社はこれまで、同意なきTOBのFAに就くことに極めて慎重な姿勢を貫いてきた。
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