経産省が日本初の包括的なM&A指針を策定。仁義なき企業買収の幕が開けた。
経営陣の同意を得ないままTOB(株式公開買い付け)などを行う「同意なき買収」が急増。現場では、かつての“乗っ取り”を彷彿とさせるような、血で血を洗う壮絶な闘いが繰り広げられている。『週刊東洋経済』6月29日号の第1特集は「仁義なき企業買収」だ。
「経済産業省の指針に沿って対応したら、賛同するしか答えはなかった」
2023年7月、工作機械のTAKISAWAはニデック(旧日本電産)から同意なきTOB(株式公開買い付け)も辞さない買収提案を受けた。
当初TAKISAWAは反発、非公開化やホワイトナイト探しの姿勢を示していた。しかし態度を一転させ、9月13日にニデックを友好的な買収者として受け入れた。
TAKISAWAの安定株主は約3割。企業価値を高めるアグレッシブな事業計画を練り上げて防衛を図ろうと思えば、できた可能性もある。それでもニデックの買収提案に賛同した理由は、原田一八社長が当時メディアに語った冒頭のフレーズだ。
指針をきっかけに大きく変わり始めた
1つの指針をきっかけに、日本における企業買収のあり方が大きく変わり始めた。
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