気づけば「自分に厳しい道を選ぶ人」が陥る思考 マラソンに挑戦しながら、聞こえてきた心の声

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それは、「私が生まれてこの方、困難で極端なことばかり自然とやっていたのはなぜだろう? あきらめずに必死にがんばるのが得意なのはなぜだろう?」という疑問への答えだ。

そのとき不意に、目の前の状況と、そもそも今回のウルトラマラソンへの挑戦に結果的につながった経験との間にあるパターンに気づいた。私にとってはずっと、自分をやさしく思いやるより、自分に厳しくするほうが簡単だったのだ。

何事も選択の問題だ

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この時点で走るペースはかなり遅くなっていたが、私はほとんど立ち止まりそうなくらいまで、さらにペースを落とした。「痛みが終わるのは、それを私が終わらせたときだ」と、さっきの言葉を頭の中で繰り返した。

虐待を受けていたときでさえ、私はいつも難しいほうの解決策を選び、現状を少しだけ長引かせることを何度も繰り返してきた。なぜなら、耐えることが私の性分だったからだ。それに、ポジティブな結果になるという希望を抱いていたせいもある。

さっき聞こえた自分の声は、何事も選択の問題だというメッセージだった。過去を変えることはできないけれど、将来の自分のあり方を新しく組み立てることはできるはずだ、と。

エミリア・エリサベト・ラハティ 応用心理学研究者

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フィンランド出身の応用心理学研究者。米国のペンシルバニア大学でポジティブ心理学の創始者、マーティン・セリグマン教授の下で学び、その後アンジェラ・ダックワース博士の下で研究を行った。勇気と思いやりの表現としての日常的リーダーシップに基づくコミュニティと組織文化を構築するシス・ラボとジェントル・パワー・アカデミーの創設者。彼女の活動は、ニューヨーカー、BBC、フォーブスで紹介されている。

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