中国企業"道枝駿佑と長澤まさみ"CMで起用の狙い SNSでの効果はどれくらい?分析をしてみた

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中国ブランドのマーケティングからは日中の消費者の違いも見える。

パーフェクトダイアリーのようにターゲットを「若い女性」に絞っているブランドは、中国ではSNSにリソースが注ぎこまれるのに対し、日本ではテレビCMも併用される。同ブランドは日本上陸から2年経っており、これまでの展開を通じてテレビCMの必要性を認識した可能性もある。

日本のマーケではテレビは外せない

西田さんは「日本ではアイドルのバリューチェーンとテレビは切り離せない。SNSで道枝さんのファンに深く訴求し話題になっている感を高めたうえで、テレビCMを放映することで、旧ジャニーズ(STARTO ENTERTAINMENT)ファンの周辺にいるさらに広い層に認知を拡大できる」と説明する。テレビ離れが言われるが、日本のマーケティングではまだまだ外せないというわけだ。

ところで、日本人は日本ブランド信仰が強く、「中国ブランド」に悪印象を持つ消費者も少なくない。タレント側に抵抗感はないのか。西田さんは「ウィンウィンだ」と断言した。

「エンタメのグローバル展開は韓国のK-POPが一人勝ちで、日本のタレントはなかなか入っていけていない。中国ブランドのアンバサダー起用は中華圏のファンや消費者にリーチできる機会が広がり、海外市場に挑戦したいタレントや事務所にとって魅力的な機会に映っている」

浦上 早苗 経済ジャーナリスト、法政大学MBA兼任教員(コミュニケーションマネジメント)

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うらがみ さなえ / Sanae Uragami

福岡市出身、早稲田大学政治経済学部卒。西日本新聞社を経て、中国・大連に国費博士留学および少数民族向けの大学で教員。現在は経済分野を中心に執筆編集、海外企業の日本進出における情報発信の助言を手掛ける。近著に『崖っぷち母子 仕事と子育てに詰んで中国へ飛ぶ』(大和書房)『新型コロナVS中国14億人』(小学館新書)。
X: https://twitter.com/sanadi37
公式サイト: https://uragami-sanae.jimdosite.com/

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