「ツカミ」で笑いを取りにいこうとする人の盲点 下手をすると聞き手の気持ちが冷める可能性も
「石田、説明はサンドイッチって覚えておくといいよ。説明するときは結論から入って、結論で締める。だから、結論で中身を挟んでサンドイッチにするとうまく伝わるんだよ。そして、中身の具は理由だといいな」
私には「サンドイッチ」というキーワードが強く印象に残り、パンの部分が結論、中身の具が理由というイメージが一瞬で頭の中に浮かびました。
サンドイッチという言葉だけで、いまでもこの話が思い出せるようになっています。
もしもこれが、「説明っていうのは、結論から入って、次に理由を説明する。そして、終わりにもう一度結論を言うようにすればうまく伝わるんだ」と言われても、あまり頭には残らなかったかもしれません。
キーワードは数字でもいい
キーワードは数字だけで構成することもできます。ソフトバンクグループの孫正義会長は、決算発表会で数字を使って聞き手の興味をつかんでいたことがありました。
「567」という数字が書かれたスライドを用意して、聞き手に疑問を抱かせた後に、次の内容を説明したのです。
「携帯事業に参入して5年で『営業利益が約5倍に』『携帯電話の基地局が約6倍に』『携帯電話の顧客数が約7割増加』しました」
孫さんは、この内容を最初に数字だけを示すことで表現したのです。「567」という数字は誰でも一瞬で覚えることができます。そして、数字が先に頭に入れば、後は該当する項目は何だっただろうか、と考えるだけで内容を思い出せるので、効果は絶大というわけです。
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