視野が徐々に狭くなる緑内障。早期は自覚症状がなく、本人は発症に気づいていないことが多い。視野が狭くなっていることに気づかないまま車を運転すれば、事故を招く危険性はないのだろうか。
緑内障の人が運転する問題点やセルフチェックの方法について、東京大学医学部眼科学教室教授で、日本緑内障学会の理事を務める相原一医師に聞いた。
2023年の高齢運転者(65歳以上)による交通事故発生件数は4819件、発生事故全体に占める高齢運転者の割合は、15.4%(「防ごう!高齢者の交通事故!」警視庁交通総務課統計より)。
2019年の18.1%からは減少しているが、高齢運転者が増え続けている現状もあり、高齢ドライバーが引き起こす事故が問題となっている。
高齢者の事故の一因は「視覚障害」
要因として、認知機能の低下による判断力の衰えや身体機能の変化による反応の遅れなどによって、アクセルとブレーキを踏み間違える、操作が遅れるといった点が挙げられる。
さらにもう1つ、大きな原因となるのが、視力や視野に問題がある「視覚障害」だ。視覚障害の原因疾患として最も多いのが緑内障で、3割近くを占める。
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