テイラー・スウィフト「ハリス支持」大騒ぎのなぜ 有名人の選挙における影響力は小さいはずだが
しかし、総選挙では党派性が有権者の選択を左右する。政治的な態度は人生の早い段階で形成されることが多く、有名人の支持表明によって変わることはまずない。
2016年の大統領選挙でヒラリー・クリントンは、ビヨンセ、ジェイ・Z、レブロン・ジェームズ、ケンダル・ジェンナー、ジョージ・クルーニーなど数十人の有名人から支持を得たが、それでも負けた。
異例の展開で候補になったハリスには追い風
一方、ハリスは総選挙の候補者としては例外的な存在で、選挙戦に参戦して2カ月も経っていない。ニューヨーク・タイムズとシエナ大学が最近実施した世論調査では、有権者の28%がハリスについてもっと知る必要があると回答したのに対し、前大統領ドナルド・トランプについて同じ考えを示した有権者はわずか9%だった。
有権者が候補者に対して確固たる意見を持っていない場合に有名人による支持表明の効果が大きくなるとしたら、ハリスは比較的無名であることから恩恵を受ける可能性がある。
さらに、スウィフトのメッセージを最も受け入れやすいのは誰かという点も問題になる。
最近YouGovが実施した世論調査によると、スウィフトのファンには民主党支持者が多いとはいえ、ファンの絶対数は極めて多く、その中には政治的にさまざまな立場の人が含まれる。