マクドナルドの強さ生む「ハンバーガー大学」の志 マニュアルはあくまでも「指針」に過ぎない

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まず、日本マクドナルドが土地のオーナーと賃貸借契約をします。そして、土地のオーナーはその保証金で建物を建て、その建物を日本マクドナルドに貸します。さらに、その建物を日本マクドナルドがフランチャイジーにサブリースするという方式なのです。

これなら、アメリカ本社と同じくフランチャイジーに問題があったらすぐにキックアウトすることができます。

この本社が不動産を握るというフランチャイズ経営こそが、マクドナルドの強みだったのです。

「教育の徹底」こそが、マクドナルドの強み

フランチャイズ・ビジネスを世界規模で展開し成功したマクドナルドの強みは、その独自のフランチャイズ運営方法にとどまりません。

フランチャイジーを増やし、なおかつどの店舗においても同じクオリティのサービス・商品を提供するために欠かせないものがあります。それは、マニュアルです。マクドナルドと言えばマニュアルを思い浮かべる人も多いのではないかと思いますが、それくらいマクドナルドでは徹底したマニュアル教育を行っているのです。

マクドナルドのマニュアルでは、すべてのメニュー製造と提供過程が8つのポジションに細分化され、製造業務・清掃業務・サービス業務に至るまで約2万5000にも及ぶ項目が記されています。

このマニュアルはCDP(クルー・ディベロップメント・プログラム=クルーの教育計画)と呼ばれ、分厚い完璧な内容のマニュアルになっています。現在では、デジタルCDPという、タブレット端末を使ってクルーを教育するツールも使われています。

私が日本マクドナルドに入社した当時、日本マクドナルドにもすでに詳細なオペレーションマニュアルが存在しており、それに従って教育を受けました。

入社して1週間ほどは、当時代々木にあったオリンピック村の施設で集合研修を受け、その後は御茶の水にあったマクドナルドの教育機関「ハンバーガー大学」(のちに詳しく説明します)で、BOC(ベーシック・オペレーション・コース)を勉強しました。その後は、店舗での研修を受けました。

ちなみに、あなたは「オペレーション」という言葉の意味を正しく理解していますか?

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