森田剛「グルメ番組で食べず炎上」への強烈な違和感 演者以上に、放送した番組サイドに募る"懸念"

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そこで浮かぶのが、どれだけ制作サイドが「演者」を守れていたのかという疑問だ。森田さんは今回、5年以上ぶりにバラエティー番組に出演したと話していた。つまり、2021年の「V6」解散と、ジャニーズ事務所(当時)からの独立後、初めての露出となる。

わざわざ、メシドラをその場に選んだ理由は、どこにあるのだろう。森田さんの反応からするに、本人が番組を見た経験はなさそうだ。満島さんとの関係性から受けた可能性もあるが、だとすれば「企画よりも共演者との縁」で判断したことになり、グルメロケという企画に忠実であることが、後回しになるのもわからなくもない。

今回のメシドラは、TVerでも配信されているが、その番組概要には「自由すぎる森田剛がMCを翻弄」と書かれていた。もし企画やキャスティング時点で、「自由」を求めていたのだとすれば、森田さん側とのコミュニケーションが不足していたと感じてしまう。

制作側は「グルメ番組なのに食べない」という構図に魅力を感じて、オファーしたのかもしれないが、それがしっかり伝わっていなかったら、演者の動きも変わってきてしまう。ただ、森田さんは、終盤まで番組コンセプトを知らなかったとしても、当初から「『食べない自分』を求められている」と察していたように見える。

例えば、1杯目のドリンクを飲んだ瞬間から「これ飲んだら帰ろう」と呼びかけたり、フレンチトーストを見て「めっちゃうまそう」と反応した直後に、冒頭の「吸ってきていい?」発言をしたり……。

また、あくまで筆者の感想でしかないが、食以外の部分においては、できる限りのサービス精神を見せていたように感じられる。ドライブの道中では、結婚相手を知らない兼近さんに、森田さん自ら「みやざ……き……は……」と小出しにすることで、映画監督の宮崎駿氏と答えさせようとする場面もあった。また、トランポリンを跳びはねながら、テンション高く「ウォホーーー!」(番組テロップの表記)と叫ぶシーンもあった。

SNS社会における「切り抜き」のリスク

今回の炎上では、「SNSでの画面キャプチャ」が発火点となった。当然ながら著作権や肖像権から問題があるものなのだが、このSNS社会において、「切り抜き」のリスクは、常に隣り合わせだ。

そして、いざ切り抜かれてしまったら、本来とは異なる文脈が付与されてしまう。拡散されたキャプチャには、森田さんによる「興味ないわ」という発言もあったが、番組を見る限り、これはスベり気味の満島さんの言動をツッコむ文脈だった。

満島さんとの関係性における「イジり」と思われるにもかかわらず、本来の文脈が絶たれ、批判的な文脈で拡散されることにより、「食に対して興味がない」といった意味合いに受け取られてしまう。

次ページ演者の個性を尊重し、逆に迷惑をかけた可能性も
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