「60年間」株式市場と付き合って得た"現実と事実" 初心者に伝えたい「本来の」株式投資の楽しさ

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説明しておくと、当時の鉄道は成長産業だった。今は人口減少の時代、通勤・通学客相手の鉄道事業は斜陽に近い。そのため鉄道会社は経営の多角化を図っている。

筆者と株式投資の歩み
株式市場と筆者の歴史を簡単な表にまとめた(出所:『京都大学人気講義の教授が教える 個別株の教科書』)

京都大学経済学部の1年生のときだったか、貯めていた小遣いで株式を買い、すぐに1万円ほど儲けて登山靴を買った。しかし、株式を売り買いして儲けるのは神経をすり減らすだけ、趣味に合わないと悟った。

日本生命に入社し学んだこと

大学を卒業して、一応社会人になる資格ができた。経済学を研究する気は毛頭なかったので、企業に就職することにした。

どの企業に入るのか。大学時代の友人のアドバイスもあり、日本生命保険にした。

理由は単純で、当時の株式投資のバイブル的存在だった東洋経済新報社の「会社四季報」をパラパラめくると、いろんな会社の大株主として日本生命の名前が登場したからであり、その株式運用の担当者になりたいと思ったからである。

日本生命に入ったあと、株式売買の担当部門に配属されることはなかった。今から考えると、それがラッキーだったのかもしれない。

金融の流れや経済全体の動きを観察できる部門に配属され、上場企業のアナリストを経験し、株価を計測するモデルなどを作り、最終的には日本生命全体のポートフォリオ(株式や債券を含め、どの資産をどの程度の割合で保有するのか)を企画する部門、財務企画部に配属された。

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