iPhoneの「カメラ」が17年間も進化を続ける背景 初代カメラの画素数はたったの200万画素だった
しかし、iPhoneが販売されると同時期にTwitter(現X)などのSNSが勃興し、写真を投稿する機会が増え、より高い画質が求められるようになった。
第3世代にあたるiPhone 3GSでは、カメラは300万画素にグレードアップされ、オートフォーカスも搭載されたものの、暗所撮影は苦手なままだった。
iPhoneのカメラの性能がグッと上がったのは、iPhone 4からだ。
このころはSNSにスマホから写真を投稿するのがブームになっており、アップルもカメラ性能に力を入れた。iPhone 4のカメラは500万画素になり、オートフォーカスの性能も向上した。
iPhone 4が発売された2010年にInstagramが始まり(当初は正方形の写真しか投稿できなかった)、画像加工アプリもたくさん登場した。セルフィー用のインカメラが付いたのはiPhone 4から。自撮り文化はInstagramと同時期に起こったことになる。
暗所撮影にも強くなり、SNSにアップするために食べ物の写真を撮る人が増えたのもこのころだ。ただ、暗い店内で撮影するにはまだまだ性能は足らず、美味しそうな写真に加工するアプリなどが登場した。
処理能力が増大するスペックインフレ時代
2011年に登場したiPhone 4sは、ガラケー時代が長かった日本において、ようやく一般の人も手にするようになったモデルだ。さらにカメラ性能が向上し、画素数は800万画素に。毎年、処理能力もストレージサイズも急速に増大していたスペックインフレ時代だ(iPhone 4s発表の翌日、スティーブ・ジョブズ氏が死去した)。
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