イケアが世界初の小型店を熊本につくるワケ 出店スピードを加速させる試金石

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――インターネット通販参入は検討しているのか。

将来的には、ネットを利用した注文も検討している。お客様がどこに居ようが、いつであろうが、買い物したいときに買い物ができる環境を作っていきたい。イケアはグローバルカンパニーなので、その枠組みの中でやっていく。やるからには最高の形で参入したいと思っている。

家具市場で日本は世界3位の規模

実際に家庭訪問をして、日本ならではのニーズを把握(撮影:梅谷秀司)

――イケアにとって日本市場はどういう位置づけなのか。

日本は2006年に千葉県の船橋からスタートしたが、日本で家具市場は(カーテンやじゅうたんなどに)細かく分かれており、(トータルで扱うイケアにとっては)チャンスが大きいと思った。この市場で世界ナンバー3が日本だ。1億2800万人という人口を考えてもユニークな市場だ。

イケアのビジョンは「より快適な毎日を、より多くの方々に」であり、まずは家でどういう生活をしているのか知ろうということからスタートした。北海道から九州まで家庭訪問し、そこでニーズを把握して商品展開にも生かしている。

たとえば、イケアのソファは日本で2人掛けだと大きすぎるので、1.5人掛けの小さいソファを作っている。日本のためのデザインだ。また涼しく寝られる冷却関連品も日本のために作ったが、海外も素晴らしい、売りたいと言ってきている。実際に日本のために作った製品のいくつかは、ニューヨークやパリ、ロンドンでも売られている。限定コレクションに日本のデザイナーがかかわっているモノもある。イケアにとって日本は重要だ。

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