日本未発売、ホンダ「シティ・ハッチバック」の実力 1980年代に一斉風靡したホットハッチ再来か?

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1986年発売の2代目シティ
1986年発売の2代目シティ(写真:本田技研工業)

1986年に2代目が登場。初代は少し背の高いスタイルが印象的だったが、2代目はロー&ワイドなスタイルとなり、ターボ搭載の高性能グレードを廃止。ただ、軽量コンパクトなボディは健在で、サーキットやジムカーナなどのモータースポーツで人気を博す。しかし、初代のようなインパクトは残せず、1994年に生産中止、翌年に販売終了となり、日本国内においては2代でシティの車名が消滅する。

その後、国内でシティが復活することはなかったが、アジアを中心とした新興国向けモデルとして復活を遂げる。1996年発売の3代目シティは、「シビックフェリオ(セダン)」をベースに、2代目までのコンパクトハッチバックとは異なり、セダンとして登場した。“シティ”という車名を引き継いでいるが、まったく別路線のクルマとして新たなスタートを切ったわけだ。

2014年発売のホンダ「グレイス」
2014年発売のホンダ「グレイス」(写真:本田技研工業)

その後、2002年デビューの4代目や2008年デビューの5代目は、「フィット」をベースにしたコンパクトセダンになる。2014年に登場した6代目もフィットをベースにしたコンパクトセダンという基本コンセプトは同様で、タイやインド、中国、台湾、パキスタンなどで生産。そんな6代目シティは、日本でも「グレイス」という車名で販売されていたので、記憶に残っている人もいるかもしれない。

7代目シティ、待望のハッチバックとRSグレードが登場

シティ・ハッチバックのサイドシルエット
シティ・ハッチバックのサイドシルエット(写真:三木宏章)

日本で消滅した後もグローバルモデルとして進化を続けてきたシティ。その現行モデルとなるのが、今回試乗した7代目。2019年にタイで発表され、翌年からは世界各国で市場投入を開始。従来モデルは、4ドアセダンもみだったが、2020年にタイで5ドアハッチバックが発表され、さらにシティとしては初となるスポーティな最上位グレードRSも設定された。これによって往年の名車シティ ターボの再来を連想したクルマ好きもいるのではないだろか? 筆者もそんなひとりだ。

シティ・ハッチバックRSに搭載された1.0L直列3気筒VTECターボエンジン
シティ・ハッチバックRSに搭載された1.0L直列3気筒VTECターボエンジン(写真:三木宏章)

ちなみにパワートレインは、販売国によって違いがあるが、タイでは1.0L直列3気筒VTECターボと、1.5L直列4気筒i-VTECのe:HEV(ハイブリッド仕様)という2タイプがラインナップされている。最高出力は、ターボモデルが122PS/5500rpmで、ハイブリッドモデルが98PS/5600~6400rpm(エンジン出力)+109PS/3500~8000rpm(モーター出力)。パワートレインは、セダンとハッチバックで共通だ。

ボディサイズは、セダンが全長4580~4589mm×全幅1748mm×全高1467~1480mmで、ホイールベースは2589mm。今回試乗したハッチバックは、全長4350~4369mm×全幅1748mm×全高1488~1501mmで、ホイールベースはセダンと共通で2589mmとなっている。セダンに対して、ハッチバックは全長が短く、全高は少し高く、全幅は同じとなる。

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