総裁選「コバホーク」小林氏の背後にちらつく影 弱点も目立つ「超エリート保守派」に期待と不安

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同氏はこの会見でまず、「脱派閥選挙を徹底する」と力説。その言葉を裏付けるかのように、会見には小林氏を支持する安倍、二階、麻生、岸田各派と無派閥の当選1~5回議員計24人が同席し、小林氏の発言を拍手や歓声で後押しした。これについて小林氏周辺は「若さや刷新感を打ち出すのにベテラン勢がお目付け役でいたら何も変わっていないとみられる。今回は同席した議員が推薦人の中心的メンバーになる」(無派閥若手)と胸を張った。

また小林氏は会見で、巨額裏金事件を踏まえた政治改革について、「改正政治資金規正法で10年後の領収書公開などが盛り込まれた『政策活動費』のさらなる透明化や、政治資金をチェックする第三者機関の設置を進める」と前向きな姿勢を強調。ただ、この日同席した24議員には安倍派11人、二階派4人が含まれており、「裏金事件を受けて多くの議員が処分された安倍、二階両派の影がちらつく」(政治ジャーナリスト)との声も相次いだ。

与野党双方での批判招く「安倍派擁護」の姿勢

小林氏は8月上旬のインターネット番組で、処分された安倍派議員らが要職から除外されている現状を巡り「処分を受けた方も一人一人は優秀だ。挙党一致で取り組まないと国難を乗り越えるのは難しい」などと述べていた。このため出馬会見で改めて見解を問われると「要職を外れた方を元に戻すとは一切申し上げていない。処分されていない議員で役職を外されている方がいるので、国民の一定の理解を得られた時点で適材適所の人事を行うことが大切だという趣旨だった」と述べるなど軌道修正を余儀なくされた。

また会見参加者からの「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側と親密な関係ではないのか」との問いには、かつて教団関連のイベントに出席した事実を認めたうえで「軽率だったと反省している。選挙支援の依頼や金銭のやりとりはなく、今後関わりを持つつもりもない」と強調したが、応答には歯切れの悪さが目立った。

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