日本プレミアムを生かせ!「Made in Japan」の時代《それゆけ!カナモリさん》

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 同社の戦略は、マイケルポーターの「戦略の3類型」で考えれば、明確な「差別化集中戦略」、限定的な市場で差別化を武器にする戦い方だ。まず、日本という市場は、「少子化に加え、低価格なファストファッションの台頭など市場縮小が続く」ため、バッサリと捨てたのだ。

また、アジアなど新興国を狙う場合、「BOP(Bottom Of Pyramid)」がキーワードになっているが、そんなトレンドには目もくれない。「新興国では富裕層が年々増えておりそのうちのわずかの人が買っても、収益は大きい」とターゲティングは明確だ。

「差別化集中」の武器は「日本製であること」。広告にも、フェイスブックの公式ファンページにも「made in Japan.100%」の文字が踊る。しかし、単に日本製であることにあぐらをかいているわけではない。ダイヤモンドとスカルを組み合わせた「スカル×ボーン」のロゴは社長がデザインを手がけた。なかなかクールなデザインだ。情緒的な価値だけではない。「シャツには速乾性の機能素材を使い、日本の縫製工場で製造するなど日本製にこだわった」という。暑いアジアの国でこそ、速乾性の機能素材は生きる。機能的価値もクールである。

■プレミアムで戦う老舗靴下屋

 ベンチャー企業だけでない。

靴下大手のタビオ。2011年3月31日付日経産業新聞の記事によると、「年内をメドに香港に直営店を出店し、その後、上海など他地域にも広げる方針。高品質でファッション性の高い靴下の需要が若者を中心に旺盛で、現地製の安価な商品と競争できると判断した」といい、「価格は平均的なファッションタイプの靴下で1000円程度を想定している。日本での販売価格の約1.5倍だが、高品質をアピールする。商品タグは日本円で表示するなど日本製を前面に打ち出す」という。

タビオは上質なものづくりにこだわっていることで知られている。奈良県を中心に50近い協力工場で「日本製」を貫いており、最近では、原材料の綿花栽培にも取り組むなど、徹底している。

 

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