阪急電鉄「プライベース」乗りたくなる仕掛け ハイグレードの有料着席サービスが7月に開始

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この指定券購入は、各自スマホ等を使ってWebページから行うのを基本としている。発売開始は14日前。券売機や事務室での駅売りはない。今や主たる利用層は券売機などに立ち寄らないから、と割り切った。その場で空席があれば乗車列車のアテンダントからの購入もできるが、他の列車は押さえられない。もちろんWeb購入の場合の決済は、必然的にクレジットカード、それかPayPayになる。アテンダントからの購入は交通系ICカードか現金で対応する。

プライベース非連結の10時50分発特急が発車すると、その後すぐに京都河原町発の列車が到着、それが特急11010号となる。今回のプライベースは新形式車両2300系の登場と合わせたものだが、2300系でフル組成の編成はまだ1本だけで、他は既存形式9300系の中間にプライベース2350形を組み込んでいる。現れたのも9300系編成だった。

従前から折り返しの手順は、降車側ドアを閉めて転換クロスシートをバタンと自動で一斉反転させ、乗車側ドアを開いた。しかし、プライベースの回転リクライニングシートでは全席の同時回転は前後で干渉するため、1列おきの2段階アクションが必要になる。そのため操作は他車と別個に、アテンダントが車内確認してから行い、少しだけ時間を要する。だから、ドアは開くも「車内準備中」の札を吊り下げたロープが張られており、簡易な清掃を終えてロープを外して、乗車開始となる。

「すごいね」の声も上がる阪急のインテリア

車両真ん中という一風変わった配置のデッキから客室へ踏み込む。全体にブラウン系の落ち着いた空間が広がり、おのずと大声は自制しつつ静かに着席…といった雰囲気ではあるが、それでも「すごいね」との声が聞こえる。細かい観察はこれから行うとして、片側2人掛け、片側1人掛け配置の大きな座席は、濃い茶色の木製フレームと「ゴールデンオリーブ」と称する濃緑のモケットが相まって阪急らしいレトロモダンと言うか、クラシック寄りの重厚さがある。ホワイトベージュの革の枕カバーには、「PRiVACE」とロゴが入っている。

ゴールデンオリーブ色のモケットのリクライニングシートが3列配置で優雅に並ぶプライベースの車内(写真:レイルマンフォトオフィス)
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