大阪メトロ堺筋線「飛び地」にある車両基地の内側 阪急沿線、東吹田検車場ならではの作業とは?

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車両の定期検査は「列車検査」「月検査」「重要部検査」「全般検査」の4種類があり、東吹田検車場ではすべてを実施。そのための設備が備えられている。重要部検査と全般検査を行うエリアでは、ちょうど検査を終えた車体をクレーンで吊り上げ、同じく検査を終えた台車とドッキングさせる「架台下ろし」が行われていた。

東吹田検車場 66系
架台上の重要部検査を終えた66系の車体。この後で台車と組み合わされる(撮影:伊原薫)

「車体の下側に出ているピンを、台車の穴にうまく入れるため、車体や台車の位置を微調整しながら慎重に車体を下ろします」(磯部さん)。ミリ単位の調整が必要となるが、そこはスタッフも手慣れたもの。「東へ一発!(クレーンの操作ボタンを軽く1回だけ押して車体を移動させる)」などと声を掛け合いながら、作業を進めていた。

大規模検査は4両ずつ

「66系は8両で1編成ですが、大規模検査は4両ずつ進めます。いま架台下ろしを行っているのは、重要部検査を終えた天下茶屋方の4両です。この4両は、その後に配線の接続や細かい調整を行い、すでに全般検査が終わっている京都河原町方の4両と連結して試運転へと進んでいきます」(磯部さん)

前4両と後ろ4両では今回受けた検査の内容が異なるが、これはそれぞれの検査で必要となる作業や機器が違うため。検査の時期をずらすことで、作業の平準化を図っている。ちなみに、1編成の大規模検査には約2カ月かかるそうだ。

東吹田検車場 架台下ろし
クレーンで車体を吊り上げて台車上に下ろす「架台下ろし」の様子(撮影:伊原薫)
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