大阪メトロ堺筋線「飛び地」にある車両基地の内側 阪急沿線、東吹田検車場ならではの作業とは?

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点検台の上には、整備を終えたパンタグラフが置かれていた。サードレール方式の車両をメンテナンスする緑木車両工場ではお目にかかれないものである。

大阪メトロ66系のパンタグラフ
66系のパンタグラフ。最大で2m近くまで上がる(撮影:伊原薫)

「パンタグラフの部品のうち、上げ下げに用いるエアシリンダーは緑木にメンテナンスを委託しています。他にも、エアー関係のバルブやドアを開閉する機器、車輪のはめ替えなども緑木まで運び、点検や調整を行っているんです」と、磯部さんと共に場内を案内してくれた棚邉敦士さんが話す。

「逆に、長堀鶴見緑地線や今里筋線の車両で連結器部分に使われている緩衝ゴムは、同種のものを取り扱っている当検車場がメンテナンスを受託しています」

阪急の運転士が連れてくる

検査場の建屋を出ると、ちょうど朝のラッシュ運用を終えた66系が戻ってきた。先述の通り、この検車場は阪急京都本線とつながっているため、ここまでは阪急の運転士が乗務。場内に入ったところで検車場のスタッフと交代する。阪急の運転士は、送迎車で最寄り駅まで戻るそうだ。

阪急京都線と66系
正雀駅方面から回送列車が入庫。左を通るのが阪急京都本線(撮影:伊原薫)

66系は阪急車と違って非常扉が片側に寄せられているため、運転台が広々としている。客室と同様、天井にはクーラーの横流ファンが設置されていた。乗務員室は窓が大きいため熱がこもりがちだが、これなら快適に業務ができそうだ。

大阪メトロ66系の運転台
広々とした印象の66系の運転台。ワンハンドルマスコンを採用している(撮影:伊原薫)
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