ものぐさニッポン「メンドクサイ」をビジネスに生かせ《それゆけ!カナモリさん》

 品種改良が美味しさの向上だけでなく、昨今の消費者ニーズに対応するようになった「手間なし果物」には今後、さらなる可能性が考えられる。最も果物から離れていると思われる単身世帯の取り込みもしやすくなるからだ。

記事には、「一人暮らしをしているから、食べるのはぱっと食べられるバナナぐらい」(26歳の会社員女性)とのコメントがある。コンビニにも個包装、少量パックの果物も置かれるようになった。コンビニは多少価格が高くても売れるし、何より「果物離れ」したターゲットの目に触れ、認知~興味を得ることが可能なチャネルだ。マーケティングミックス(4P)の整合性の観点からも期は熟しているといえるだろう。果物復権のチャンスである。

様々な財・サービスで、「〇〇離れ」が叫ばれる。マーケティングの定石としては、ターゲットを考え、「購買決定要因(KBF=Key Buying Factor)」をいかに充足するか検討する。だが、Cost of customerの視点から、何が顧客の頭のなかでコストになっているのか、想像を巡らせ、ニーズギャップに耳を傾け、ハードルを下げることで、活路が開けるかもしれない。

《プロフィール》
金森努(かなもり・つとむ)
東洋大学経営法学科卒。大手コールセンターに入社。本当の「顧客の生の声」に触れ、マーケティング・コミュニケーションの世界に魅了されてこの道18年。コンサルティング事務所、大手広告代理店ダイレクトマーケティング関連会社を経て、2005年独立起業。青山学院大学経済学部非常勤講師としてベンチャー・マーケティング論も担当。
共著書「CS経営のための電話活用術」(誠文堂新光社)「思考停止企業」(ダイヤモンド社)。
「日経BizPlus」などのウェブサイト・「販促会議」など雑誌への連載、講演・各メディアへの出演多数。一貫してマーケティングにおける「顧客視点」の重要性を説く。
◆この記事は、「GLOBIS.JP」に2011年10 月28日に掲載された記事を、東洋経済オンラインの読者向けに再構成したものです。

 

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