松下幸之助が語った「必ず重役になれる方法」 入社1日目、帰宅後に何をするかで決まる

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「事を成功させようと思えば、いろいろな知識が必要になってくる。しかしその知識は、好きであればだんだんと吸収できるやろ。はたからも提供してくれるようになる。材料が集まってくる。

けど好きでなかったら、目の前に落ちているものでも、それを拾おうとしない。拾おうとしないということは、気がつかないということや。成功しようと思う人なら、人がすぐに捨てるものでも、ああこれは役に立つと拾うくらいでないとあかん」

漢の大帝国も建国以来200年近くたって、政治が乱れ、ついには、いったん滅亡して、国内はふたたび群雄割拠の様相を呈した。このとき混乱を急速に鎮定し、漢の王室を再興したのが光武帝である。

その光武帝は、軍事にももちろん優れていたが、いわゆる柔よく剛を制するといった生き方で、内政において非常に見るべきものがあったという。実に熱心で朝早くから日暮れまで政務に没頭し、さらに、夜半まで家臣たちと勉強や討論などをして時を過ごすことも、しばしばあった。それで健康を気づかった皇太子が、ほどほどにするようにいさめたところ、光武帝は「私は楽しんでやっているのだから、いくらやっても疲れることがない」と答えたという。

「好きこそものの上手なれ」

「好きこそものの上手なれ」ということわざは哲理である。だから音楽であればスポーツであれ、その仕事が好きであるかどうか、ということを絶えず自問自答しつつ、仕事が好きになるように努めていきたい。仕事に面白味を見いだし、味わうということができるようになるならば、その人は必ず成功するだろう。

とはいえ、私たちにはつねに、たまたま好きでない仕事に回されてしまった場合どうするか、という悩みがつきまとう。むしろ、好きではない仕事につく可能性のほうがはるかに高く、ひょっとしたら九対一ぐらい、十人に一人が自分の思いどおりのところへ行けるかどうかというところかもしれない。

その人たちのために付け加えておくならば、人から使われ、また自分でも使ってきた経験から言って、本人の願望と適所は必ずしも一致しないことが多いのである。だから自分が嫌だと思っているところが、案外自分に適しているということもある。放り出したり逃げ出したりしてしまうのではなく、その仕事が自分に向いているんだと思って取り組んでみることである。少なくとも3年間は、それが自分の天職だと思って、今が一番なのだという考え方で取り組んでほしい。

好きになってやっていれば、必ず成果がでてくる。そして世の中というのは不思議なもので、成果がでてくると必ず「引き」が来る。会社の中から、会社の外から、知人から、あるいは思いもかけないところから。

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