パイオニアが自転車専用ナビを発売、カーナビ技術生かし自転車市場に挑む
パイオニアは25日、自転車専用ナビゲーション「SGX−CN700(ポタナビ)」を来年2月に発売すると発表した。この商品で、自転車市場に新規参入する。価格は4万円前後で、販売チャネルはスポーツ自転車の専門店を考えているという。
健康志向の高まりで、自転車人口は増加傾向にある。若者の間でも、自転車で家の近所や街の散策を楽しむ人が増えている。これに着目し、寄り道しても目的地を見失わないよう、現在地と目的地、出発地をわかりやすく表示することにこだわった。この点が、道案内やルート検索に重きを置いた自動車用カーナビとは異なる特徴だ。
走行距離や消費カロリーのほか、ペダルの回転数も表示される。通信機能を使えば周辺スポットを検索できるほか、天気情報や時間に合わせて画面の色も変わる(晴れなら青、曇りならグレーなど)。購入後2年間は無料でNTTドコモの携帯電話回線が使えるようになっている。
簡単なナビならスマートフォンのアプリでも代用できそうだが、「自転車に限らず、専用機へのニーズは必ずある」(小谷進社長)と力を込める。パイオニアは新規事業の開発に力を入れており、社内の新規事業開発室で商品開発に取り組む。ポタナビもその一環で、得意のカーナビ技術を自転車に一部転用することで商品化にこぎ着けた。
欧米を軸に海外展開の準備も進めており、2015年度の販売目標は100万台。「売上高100億円規模にならないと事業といえない」(小谷社長)というように、事業育成に意欲を燃やす。
(前田 佳子 =東洋経済オンライン)
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